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もう何度目かのデートコース。
映画を見て、アーケードをぶらぶらした後、いつもの店で夕飯をとった。
お気に入りのメニューを勢いよく頬張る彼女を見ながら、
自分も負けじと手を動かした。
お互いの子供っぽさに、どちらともなく笑い声が上がった。
外に出て空を見上げ、
もう遅いね、とさよならを行って帰ろうとする彼女の手を強く握りしめる。
驚いた彼女に今の自分にとっては精一杯の誘いの言葉をかけると、
彼女は最初ひどく困惑したようだったが、
やがて顔を真っ赤にして小さくうなずいた。

狭い1Kの部屋に2人きり、
シャワーを浴びた彼女は下着だけをつけて自分の前に立ち、
もじもじとタンクトップの裾を指先でいじっている。
自分から言い出したことのはずなのに現状が夢のようで、
もう一度、と確認すると、彼女はか細い声で
何度も聞かないで欲しい、と答えた。
意を決して、彼女の細い身体を抱きしめる。
ふれあった部分から伝わる彼女の鼓動は、
自分のものとは比べものにならないほど早かった。
温かさと柔らかさに愛おしさと衝動を感じて、
手探りで下着の下に手を入れる。
すると急に、見て取れるほど彼女の肌が泡立った。
異変を感じたその瞬間、強い力で突き飛ばされる。
尻餅をついて思わずうめいた自分に間髪入れず聞こえたのは、
泥状の流体が狭い筒を通って逆流し、床になだれ落ちる音。
まさかと顔を上げると、
そこにはさっきの食事を全部ぶちまけた彼女の姿があった。


緊張すると吐いちゃうような子は可愛いと思うのです。
(大切なことなので(数年の時を経て)二回言いました)