<前のイラストへ ホーム 次の小話へ>
妹と、小鳥の話をした。
「あの小鳥はもうずっと彼処にいるのね」 「飛べないまま。歌えないまま」 「殺してしまえばいいのに」
「そうはいかない」 「大切な方から頂いた小鳥だからね」
「本当にそうかしら」 「愛しいからではなくて?」 「とても、可憐な小鳥だもの」 「嘴から毒を滴らせる、可愛い小鳥だわ」
「ああ、そうだね」 「お前の言う通りだ」 「喧しい小鳥の首など、折ってしまえばいい」
腕の中で、妹は蛇のように身体をくねらせた。
→原寸はこちら。